10.1 ZLOGCGにおけるCFGおよびDATファイルの仕様について zLogではZLOGCG.EXEのCFGファイルにマルチや得点処理を記述することにより多くの国内コンテストに対応しています。現在zLogで対応できるコンテストについては可能な限りCFGファイルを用意しましたのでコールサインなど一部分の修正を行えば使えると思いますがよりzLogを使いこなしたい方のために以下にCFGおよびDATファイルの仕様を説明します。 DATファイル ZLOGCG.EXEではGrph Zで県別ナンバーを選んでからさらにその県の市郡区マルチの交信状況が表示されるようになっています。このような市郡区マルチ以外のマルチを使用するコンテストではDATファイルの1行目に「non-aja」と記述することによりGrph Zによるマルチ表示の際は直接マルチをリストアップします。従って、いったん県ナンバーを選んでから市郡区ナンバーを表示させたい場合以外はDAT ファイルの1行目に「non-aja」と記述してください。 CFGファイル 変数と設定値の間は1個以上のタブまたはスペースで区切ってください。またセミコロン;以下はコメントとみなされます。 ZLOGCG.EXE ではバンド別、モード別の得点を ZLOG.CFG で設定できます。ディフォルトではすべて1点ですが -6D オプションを付けた場合は ZLOG.CFG の設定によらず2400MHz 以上では2点、それ以外では1点に初期化されます。 以下オール千葉コンテスト県内局の例 ;得点テーブル SSB CW FM AM pt1.9 1211; 対県外局(CW2点、Ph1点) pt3.5 1211; pt7 1211; pt14 1211; pt21 1211; pt28 1211; pt50 1211; さらに県支部主催のコンテストなどで、県内局、県外局の得点が異なる場合にも対応しています。 lpt1.9 2322; 対県内局(CW3点、Ph2点) lpt3.5 2322; lpt7 2322; lpt14 2322; lpt21 2322; lpt28 2322; lpt50 2322; lpt[MHz]は県内局についての得点表です。では県内局をどのように区別するかですが、 local 12; 県内局判定用文字列 locmin 4; localで指定された文字列(この場合12)がコンテストナンバーの先頭に存在し、かつlocminで指定された数以上の文字数のコンテストナンバーであれば県内局であると判断し、lpt[MHz]で指定された得点表を適用します。locmin はなぜ必要かというと、オール千葉では関係ありませんが、オール神奈川などのようにAJAナンバーの先頭の2桁が北海道の支庁ナンバーと同じになる場合があるからです。さらにver 3.0以降は最大得点が99点まで設定できるようになりました。これに対応するにはpt、lptに対応するxpt、xlptを使用します。 xpt50 01100101; 東京コンテストなど受信ナンバーによって得点が決定されるコンテストでは別の方法を用います。 alphapt A2B3?1; これは受信ナンバーの最後の文字がAの場合が2点、Bの場合は3点、それ以外の場合は1点として計算されます。 同一バンドにおいてPh/CW両方のQSOが有効になるコンテストでは mode on; という行を加えます。さらに両方のQSOが有効でも得点に計上できるのは高得点のモード(大抵はCWですが)のみという場合は、 counthigh on; を加えます。この場合以前SSBで交信していて新たにCWで交信した場合、SSBの交信は直ちに0点には修正されません。一度Grph Bで再計算すれば修正されます。 次にマルチの判断方法について解説します。全市全郡など受信ナンバーの上下何桁かをマルチとするコンテストは多く存在します。 cut 3; lcut 3; 以上の変数はいずれもマルチの下3桁をカットしてマルチとせよということです。lcutはlocalにマッチするナンバーに対して適用されるものです。localを設定していない場合は特に設定する必要はありません。 またcutの初期値は0ではなく3となっています。したがってナンバーをそのままマルチとするコンテストでもcut 0と明示的に指定する必要があります。また設定値に負の値を用いると、下n桁ではなく上n桁をカットしてマルチとします。たとえばcut -2とすると受信ナンバーの上2桁をカットしてマルチと判断します。 また下n桁をマルチとするコンテストでは以下のように設定します。 tail 2; ltail 2; これも同様に負の値を指定すると上n桁をマルチと判断します。 JARL主催コンテストにおける社団局オペレータ名送出に対応するため(現在は更なるルール改正のためオペレータ名送出は行われていない)以下の変数を追加しました。 jarl on; この場合ナンバーの末尾の数字以外の文字をすべてカットした上で通常のマルチチェックをおこないます。また他のコンテストで末尾のアルファベットをカットするためにこの変数を利用する場合もあります。 マルチがほぼ無制限に存在し、あらかじめDATファイルを作るのが困難な場合は、 undefmulti on; 以上のように設定します。こうすると、マルチとして判断された文字列の有効性を判断せずにマルチリストに加えていきます。マルチリストに無いマルチはニューマルチと判断されます。 DATファイルに記述されていないマルチも確定したいが、ニューマルチとしてはカウントしないという設定もできます。 unlistedmulti on; 栃木コンテストにこの変数を利用しています。 Ver 3.5からはシリアルナンバーにも対応しました。シリアルナンバーを使うためには、 serial all; 全バンドを通じての通し番号 serial band; バンド毎の通し番号 のいずれかをZLOG.CFGに記述する必要があります。 また、シリアルナンバーの初期値も設定できます。 serialstart 2000; 2000番から開始。 シリアルナンバーを送信するコンテストでよく用いられるプリフィックスマルチも当然対応しました。 pxmulti normal; 「普通」のプリフィックス。JA1ZLO/3 R JA1 pxmulti wpx; 「WPX」タイプのプリフィックス。 JA1ZLO/3 R JA3